関西医科大学第5回市民連続公開講座

演 題:うつ病について

講演者:木下 利彦(関西医科大学精神神経科講座教授)

主 催:関西医科大学附属病院

日 時:平成14年(2002年)1130日(土)

会 場:関西医科大学附属病院南館臨床講堂

 

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 木 下(関西医科大学精神神経科講座教授) 

 ( slide No. 1 ) きょうはうつ病について話をいたします。先程正木先生から最先端の医療の話をしていただきました。遺伝子の配列がほとんど解読されて遺伝子治療が開始されるなど、医療でも非常に進歩して科学万能の時代を迎えています。これからの内容は最先端の医学、医療と対極に位置するものです。

 日常生活においては、物があふれて、あと何が欲しいと言われても欲しいものがないような時代です。戦後何もない時代から、日本人は物質的に豊かな時代がくれば幸せになれる、そういう目標を持って頑張ってきたのですが、どうもその目標は間違いだったようです。実際、これだけ発展して豊かになりましたが、人々が幸せになったかというとそうでないようです。

 最近特にそのような傾向が顕著で、特にここ5年ほどの間で精神科領域への関心が非常に高まっています。それは取りも直さず精神科医療を求めている人が多くなったからであります。さらにマスコミの影響もあって精神科に対する偏見がかなり薄らいできていることも後押ししています。この講演会のように精神科の医者が皆さんの前で話をするというのは5年ほど前ではほとんどなかったことだと思います。精神科の病気なんか知りたくない、あるいは関係ないと思っていた方が多かったと思います。

 精神医学の歴史をみますと、 100年少し前にウィーンでフロイトら現在の精神医学をリードした人たちが現れました。なぜその時代にその場所に現れたのかといいますと、中央ヨーロッパを支配していたハプスブルグ帝国が弱体化したことと関係しています。国が傾くと人々の不安が増強します。精神科医療に関心が高まり、精神医学が発展するわけです。そう考えますと、精神医学とはある意味因果な科であるわけです。

 ヨーロッパで勃興した現代精神医学が後にアメリカに軸足を移し、いまその流れが日本に来ています。アメリカに移ったのがベトナム戦争後であります。文明が傷ついた段階でどうも精神医学が隆盛になるようです。そして現在の日本もかなり傷ついてきています。経済が右肩上がりのとき、人々はあまり不安にならないので精神科医療は必要ないのですが、傾いてきたときにどうも必要になる科です。

 文明が発展すると未来永劫その文明が続くように思いますが、なぜ文明が滅びるかといいますと内側から壊れるんですね。人々が豊かになると一番影響を受けるのが子供たちです。親が熱心に養育しなくなるのです。だから次世代を担う子供たちが十分に育っていかない。次世代の子供たちが成長して活躍するようになった時点で十分な養育がなされなかったために精神的な安定を欠くというツケが現れてきます。そういうことが国を滅ぼしていくのです。

 日本もまさにそういう状況に差しかかっているように思います。この傾きかかった現状を打開する策があるのかというと、残念ながらありません。ある程度落ちていかなければ再生できないのは歴史的な流れ、歴史の必然とも言えます。そういう時代的な要素があることをご理解いただいて、きょうのお話を聞いていただきたい。

 ( slide No. 2 ) メランコリー(メランコリア)を日本語では全くイコールではないのですが、うつ病と理解していいと思います。メランコリーは西洋では非常に親和性の高い疾患でした。外国に旅行されて美術館に入るとメランコリアというタイトルの絵画は山のようにあり、うつ病は絵画のタイトルになるぐらい、特にキリスト教圏では人生における主要な命題にもなっています。

 うつになるというのは必ずしも悪いことではない。一時的な休養を兼ねて思索する時期という意味からも学問との関連性が非常に強い。この絵のような物思いに耽っている人物像が必ず出てきます。学問を表している本が必ずそばにあって、もう一つ骸骨が描かれているケースが多い。これは死を意味しているわけですが、うつ病になると自殺の危険性が非常に高まります。身内にうつ病の患者さんを抱えている方は自殺のリスクが高いことを常に頭に入れて世話をすることが大事です。

 ( slide No. 3 ) 最近、疾病の統計が変わってきました。従来の疾病統計は死亡統計をベースに考えていましたが、コンピューターの進歩に伴って、ある病気が社会にどの程度影響を及ぼすか数量化できる統計処理が可能になってきました。簡単に言いますと、若くして発症して長くその病気を持ちつづけると、働けないので国家に経済的な損失を与えるという考えをベースにして、疾病のランクを付け替えています。(DALY:Disability Adjusted Life Year,障害調整生存年)

 障害をベースにした病気の統計を取ってみますと、我々が扱う精神科疾患は非常に大きいウェイトを占めることがわかってきました。従来の死亡統計では例えば統合失調症(精神分裂病から改称)で死ぬことはほとんどなくて、急性心不全や感染症、脳卒中などの病気で亡くなっています。死亡統計だけで見ますと精神科の関連疾患はほとんど顔を出さなかったのですが、実際に社会に及ぼす影響をベースにみますと、1割を超えていることがわかりました。

 ( slide No. 4 ) これは非常に複雑な計算式で算出しますので、そこまで理解していただかなくてもいいのですが、若くして発症すればそれだけ影響が大きくなります。

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 DALYの計算方法

  1. 早死損失年数:その年齢で当該疾患で死亡しなければ生きられた

          余命年数に重み付けをして算出

  2. 障害の定量化:障害の期間と程度を分離、各種障害を重み付けする

  3. 時間選考  :現在を重く、将来を低く評価する

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 ( slide No. 5 ) 障害の程度を数量化して計算するという方法でみますと、1990年の実測値では全世界で社会に最も大きな影響を及ぼした病気は感染症でした。虚血性心疾患は5位、下痢性疾患とか出産直後の周産期障害など。うつ病が4位にきていました。結核とか交通事故がベスト10に入っていました。

 2020年は未来の話ですから予想値です。2020年にはどのような病気が最も大きな影響を及ぼすか計算しますと、1位は虚血性心疾患、心臓の病気が一番大きな影響を及ぼします。2位に今からお話しするうつ病がくるであろうと言われています。その他交通事故後遺症やエイズ(HIV)、戦争。結核は依然として7位にあります。ただ1990年に1位だった感染症は非常に順位を落とすであろうと考えられています。

 これを見て不思議に思われるかもしれませんが、癌が入っていません。一つには臓器別に癌を分類していることと、基本的に癌は高齢者に多く、定年後に罹患されても若い人が罹患するより社会に及ぼす影響は低いと算定され、ベスト10に顔を出していません。

 ( slide No. 6 ) うつ病はきょう会場にお越しの方が思っている以上に頻度の高い病気です。虚血性心疾患とうつ病は21世紀の克服すべき病気になっています。

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 総人口     :1億2600万人

 有病者     : 6301670万人

 受療患者    :43.3万人

 抗うつ薬投与患者:29.5万人

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  実際に日本の総人口1億2000万人のうちうつ病になる方は1000万人ぐらいいると言われています。有病者は10人に1人です。ここに来られている方の中でも10人ぐらい、うつ病になったことがあるあるいはこれからなる可能性があります。それぐらい頻度の高い疾患であると理解していただきたい。現在のうつ病の問題点は、うつ病にかかる人は多いのに十分な治療を受けている人が極端に少ない、この開きが非常に大きいことにあります。

 特に日本におけるうつ病は昔から精神論でとらえられていて、病気ではないという考えが非常に強かった、「気合が入っていないからこんなんになる」とか「気合で治せ」と。だからうつ病に対する親和性が日本人には非常に低い。逆に分裂病に対する親和性はかなり強く、「巳さんがついた」とか「きつねがついた」という信仰はまさに分裂病的な発想です。憑依体験やいたこ、自分の中に別人格が入ってくる、死んだ人を呼び出すという現象はまさに分裂病的な症状で日本人は好きですね。意外と分裂病に対する親和性が高く、うつ病に対する親和性が低いという民族的な特性が数字の開きとして出てきています。

 うつ病の治療はやはり薬物療法と十分に休養することが肝要です。しかし、抗うつ薬を服用している人は30万人、有病者の1/30しかいません。ですから皆さんにうつ病を正しく理解していただいて正しく治療することを知っていただくために、うつ病の教育や啓蒙をやっていくことが我々の責務になっています。

 ( slide No. 7 ) なぜ患者さんが十分な治療を受けるのを躊躇するかというと、精神科に対しての敷居が低くなったとはいえ、我々の科に対して負のイメージがまだまだかなりあります(「抵抗があった」64%)。かなり我慢を重ねてどうしようもない、へとへとになった段階で初め受診されます。我慢しなくてもいいし、我慢するればするほど治療期間が長くなります。軽い時にくると早く治ります。

 3カ月未満で受診される人は1割に過ぎません(11%) 。半分くらいの人は1年以上我慢しています(49%) 。我慢せずにすぐに受診されると1年以内に治っています。「身内や他人にどのように思われるか不安」「精神科や心療内科、精神科疾患に対する負のイメージ」、negativeなイメージが依然として強い。このような抵抗感のある方が 2/3います。

 ( slide No. 8 ) 実際のうつ病の症状は身体症状と精神症状とに分かれます。

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 身体症状:睡眠障害、頭痛・肩こり、倦怠感、疲労感、食欲不振、性欲減退

 精神症状:意欲・興味の減退、知的活動性の低下、判断力・記憶力の減退、

      仕事の能率の低下、憂うつ気分・悲哀感、自信がない、

      とりこし苦労、罪責感、自殺念慮、自殺企図

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 まず身体症状から出てきます。睡眠障害には寝付きが悪いケースと途中で目が覚めるケースと朝早く目が覚めるケースの3種類があります。睡眠薬もこの3つのタイプのどれにあたるかによって変わってきます。

 睡眠薬に対して「この薬は軽いんですか」、違う薬にすると「重いんですか」と非常にこだわる人が多数おられます。軽重ではなく不眠のタイプに応じて使い分けているのです。また「安定剤だったら飲みますが、睡眠薬は嫌です」という方もおられます。これは世間の非常に大きな誤解です。このような考えを持っておられる方も非常に多い。確かに昔の睡眠薬は飲みすぎると死んでしまうという負のイメージがあったのですが、現在の薬ではありません。薬理学的には一般の方がいわれる安定剤も睡眠薬も同一です。安定剤の中で眠気の作用の強い薬が睡眠薬として使われています。今の睡眠薬は 100錠飲もうと1000錠飲もうとも死にません。確かに普通よりたくさん寝ますが必ず目が覚めますので、そういう意味では安心してください。

 もう一つ、「これを飲むと癖になりませんか」という方がいます。効果があるから眠れる、それを飲まないと眠れないから癖になると誤解しています。ビタミン剤を飲む人はずっと飲んでいても何も言わないでしょう。ビタミン剤だと気にしなくて睡眠薬なら気にするというのも問題です。ただ同じ量で眠れなくなったというのであれば問題ですが、1錠で眠れるのであれば全く問題ない。薬は普通の大人が1回に飲む量を1錠として決めていますから、安心して飲んでください。睡眠薬をできるだけ減らしたいという思いから半分にしたり 1/4にしたり 1/8にする人がいますが、そういうことはしないほうがいい。

 睡眠障害はほとんど必発で起こってきます。その他に頭痛、肩こり、倦怠感、疲労感、食欲不振、性欲減退、このような身体症状が最初に現れます。その後にあるいは同時に精神症状が出てきます。憂うつな気分、悲哀感が多い。意欲・興味の減退。何をするのも億劫、何もおもしろいと思わない。今まで見ていたテレビがおもしろくない。新聞を読む気にならない。判断力がつかない。能率が落ちる。当然自信がなくなってとりこし苦労するようになります。さらに焦燥感が出てきて、いらいらが募ってきます。精神症状が重篤になると死んでしまいたいと考えたり、実際に自殺を企てるケースがあります。これがうつ病で一番問題となる症状です。

 最近若い人にはニセうつが多いのでが、「やらないといけないのにできない」という本来のうつ症状とは違います。「嫌だからやりたくない」というのはニセのうつ症状です。そのあたりは区別してください。

 ( slide No. 9 ) 睡眠障害がほとんど必発で起こってきます(94%) 。患者さん自身は身体症状を訴えることが多く、精神症状は我々が聞き出すことで答えられるケースがほとんどです。ただ家族がみているとこのあたりはわかってきます。どうも最近のお父さんの様子がおかしい。奥さんの様子がおかしい。焦点の定まらない顔をしている。一日中ぼっとしている。ため息ばかりついているなど。睡眠障害、疲労感、首のこり、肩こり、意欲・興味の減退、仕事の能率の低下、抑うつ気分などが主体になります。

 ( slide No. 10 )  このような症状が出ても内科的に異常があれば内科疾患が原因とも考えられるので、うつ病の場合は血液検査、内科的な検査等をして特に異常を見いだせないときという条件が付きます。睡眠障害が一番多く、疲労感、頭重感、食欲不振、性欲減退などがあります。頻度の低い症状もあります。便秘(下痢)は多いほうですね。基本的にうつ病になると臓器の活動が落ちてくるので、便秘とか食欲減退が出てくる場合が多くなります。

 ( slide No. 11 )  自殺の話です。1998年に日本における年間の自殺者数は3万人を超えました。(31,755人)

 ( slide No. 12 )  1999年、2000年、2001年も3万人も超えてしまいました。非常に大きな問題です。一つには経済的な不況もありますが、かなりの部分にうつ病が関係しているのではないかと言われています。マスクされてわかりませんが。うつ病の撲滅をスローガンにして自殺者をできるだけ減らそうというのが今後の我々の一つの大きな目標になっています。

 ( slide No. 13 )  うつ病に罹患して自殺する率は、うつ病に罹患していない場合に比べて30倍高いと言われています。それほどうつ病は自殺と密接に結びついています。自殺を企ててうちの救命救急科に運ばれてくる人のうち、薬物、毒物では自殺が未遂に終わることが多く、投身とか首をくくるような方法で自殺をなし遂げてしまいます。このような自殺を専門的にはハードな自殺、服薬自殺等をソフトな自殺と言いますが、ハードな形で完遂率の高い自殺を図るケースが多く、全国的にも同じような傾向が出ています。

 ( slide No. 14 )  精神科に通院されるケースの自殺では服薬自殺を企てるケースが多く、精神科に通院されていないケースでは飛び降りや刃器が多く、服薬は少なくなります。

 ( slide No. 15 )  うつ病患者さんの自殺率は一般人口よりも30倍高いと言われていますが、特に重症のケースに妄想を呈すると自殺率はもっと高くなります。妄想は精神分裂病だけに出現するのではなく、うつ病でも出てきます。

 うつの3大妄想は心気妄想、罪業妄想、貧困妄想ですが、「私は癌になってしまった。みんなが否定するのはその証拠だ。不治の病だ」。何も罹っていない、ただうつ病に罹っているだけですが、「とんでもない病気に罹ってしまった。死ぬしかない」と堅く信じて疑わないという状態を心気妄想と言います。「自分が生きている、存在するが故に世の中に悪いことがいっぱい起こる」、それを堅く信じている状態を罪業妄想。「私には財産が全くない。入院なんかしておれない」という状況を貧困妄想。「自分は取るに足らない。生きている価値がない人間だ」ということを堅く信じて疑わない状況を微小妄想と言います。

 こういう妄想を持つともう一段自殺率が5倍高くなります。単純に計算すると、普通の人より 150倍高くなります。自殺には十分注意していただくことが大事です。

 ( slide No. 16 )  うつ病は誰でも罹るのかというと、確かに10人に1人罹患する病気ですが、罹りやすい人はいます。昔からよく言われている病前性格は、仕事熱心、凝り性、徹底的、正直、几帳面、正義感が強く、責任感が強いという昔風の会社人間です。会社があっての自分と思っている典型的な日本のサラリーマンのタイプです。20代でうつ病になることはあまりなく、中年期以降に中間管理職になってこういう性格を持った方に多くなります。頭の回転が若い頃に比べて落ちていく一方で仕事量がふえて、部下と上司との間に挟まれて疲弊して発症するというのが典型的なうつ病のパターンです。手が抜けないという人が疲労感、不眠、食欲不振、いらいら等の身体症状を発症して、その後に抑うつ気分等の精神症状を発症して、典型的なうつ病になっていきます。

 ( slide No. 17 )  うつになる誘因があると必ずうつ病になるということはないのですが、誘因としていろいろなものがあります。男女差があり、過労、異動など仕事に関しては男性が多く先程の病前性格の人で発症するケースが多い。ただ女性もどんどん社会に出ているので、この率が上がってきます。それでもどちらかというと家庭内の問題が高い。妊娠・出産・生理などは女性特有ですが、このような誘因を契機にうつを発症します。

 ( slide No. 18 )  最近軽症うつ病がはやっていますが、軽いうつ症状は早めに治療すると短期間で治ります。

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  1. 朝いつもより早く眼がさめる。

  2. 朝起きたとき、陰気な気分がする。

  3. 朝いつものように新聞・テレビを見る気にならない。

  4. 服装や身だしなみにいつものように関心がない。

  5. 仕事にとりかかる気になかなかならない。

  6. 仕事にとりかかっても根気がない。

  7. 決断がなかなかつかない。

  8. いつものように気軽に人に会うことができない。

  9. なんとなく不安でいらいらすることがよくある。

 10. これから先やっていく自信がない。

 11. 「いっそこの世から消えたい」と思うことが最近はよくある。

 12. テレビがいつものようにおもしろくない。

 13. さびしくて誰かにそばにいてほしいと思うことがよくある。

 14. 涙ぐむことが多い。

 15. 夕方になると気持ちが楽になる。

 16. 頭が重かったり痛んだりする。

 17. 性欲が最近は落ちている。

 18. 食欲も最近は落ちている。

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 15番では普通昼間調子が悪いのですが、日内変動で逆転している人がいます。この中でいつかの項目が当てはまる人は要注意です。

  slide No. 19 )  うつ症状はうつ病以外にも痴呆でもうつが出てきます。いろいろな形でうつ症状が出てきますが、典型的にはうつ病のうつ症状です。

 ( slide No. 20 )  「仮面うつ病」「軽症うつ病」という言葉をよく耳にされていると思います。仮面うつ病では身体症状が前面に出てきて精神症状は奥に隠れています。軽症うつ病は仮面うつ病とほとんど同等と見られていますが、うつ病には変わりありません。

 ( slide No. 21 )  うつ病を治療するには早めに精神科を受診されるのが一番です。専門の科としては心療内科より精神科ですね。心療内科は内科的疾患を持っていて、その疾患が精神状態に応じて改善したり増悪したりする心身症などの疾患が専門です。うつ病は内科的疾患とは直接関係ありません。うつ病は身体症状もありますが、精神症状が主体の疾患です。

 どの程度の重症度のときに来院されるかによりますが、早めに受診することと、薬物療法と休息が中心になります。入院治療が一番いいのですが、ただ前述の病前性格のような人はすぐには入院しようとしません。うつになりやすい典型的な人が典型的なうつになると、会社あっての自分と思っている性格の方ですから、「今入院したら仕事が回っていきません」と拒否するのが普通です。「わかりました、すぐに入院します」という人はそういう意味でもニセうつと言えます。

 このような場合、家族と我々が共同で説得して入院させます。特に重症の場合は自殺の確率が高くなり自宅で24時間監視するのは難しいですから、入院するのが一番です。入院しても自殺を 100%防げるかというとそうでもないのですが。ベッドの片隅でタオルで自殺されることもあり、100%は防止できませんが、入院されるほうがその危険性は低くなります。

 治療すると改善しますが、改善してもしばらく1年、2年ぐらい薬をきちんと服用するほうがよいです。回復までに再燃することもあり、よくなってからも再発するなど、ぶり返すことが結構多くて、よくなってもかなりの期間薬を飲んでいただきます。

 自殺は気分の谷底の部分では起こりません。このときは自殺する気すら起こらず、死にたいと思っても行動に移せない時期です。この谷底から回復しつつある時期に自殺が特に起こりやすくなります。少しよくなりかけると動きが出てくるので、行動に移せるようになり実行してしまいます。この頃、家族はよくなってきたと喜ぶのですが、この時期に自殺が多くなりますので、非常に注意が要ります。寛解、回復するまできちんとフォローしないといけません。

 ( slide No. 22 )  今までの抗うつ薬は非常に副作用が多くて、眠気、口渇、便秘などがほとんど必発で起こっていました。またうつの治療薬でありながら大量服薬すると死んでしまうほどのもので、特に心毒性が強かったのですが、2年ほど前から副作用の少ない抗うつ薬が出てきました。SSRIをご存じの方も結構おられると思います。新しいタイプの薬SSRIはセロトニンの作用が強い薬で、アメリカでこの5種類の薬が、日本ではデプロメール(fluvoxamine) とパキシル (paroxetine) が出ています。sertraline fluoxetine は大学病院等で臨床試験をやっている段階です。プロザック(fluoxetine)というのをご存じかと思います。1990年ぐらいから発売され、アメリカで爆発的に売れた薬で、SSRIという薬の元祖です。セロトニンに作用するので飲みはじめだけですが、悪心が人によって出てきますが、従来の抗うつ薬に比べて副作用が少なく飲みや学問上の話だけで、私"0j蒡 ?姓APUUU毫毫毫UUU"""UUU毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫面算UUUUUU毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫3f3ff33面33f3f3f毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫算UUUUUU毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫DfDDD毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫3f3f面33f3f毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫算UUU毫毫"0毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫3ff33f3面面www33f毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫算"""毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖崖毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫崖面面面面面面面面面面面面面面面面更毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫崖面面面面面面面面面面面面面面面面真更毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫崖面面面面面面面面面面面面面面面面篤真更毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫崖面面面面面面面面面面面面面面面面面篤真更毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫誓毫毫毫毫毫毫毫毫算毫毫毫毫毫毫毫3ff3wwwwwwwwwwww3毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫毫UUU崖面面面面面面面面面面面面面面面面すい薬です。

 ( slide No. 23 )  SSRIはうつの治療薬ですが、うつ病以外にOCD、パニック障害、社会不安性障害、PTSD、PMDDなど非常に幅広い適応症を持った薬です。

 OCD(強迫神経症)は必要以上に物事にこだわる、具体的には必要以上に手洗いしたり必要以上に戸締りの確認をする人たちです。極端な場合、一度戸締りを確認してベッドに入ってまた気になってベッドを出るということを延々と繰り返して、戸締りの確認のために一睡もできないという症状が強迫症状です。強迫症状は普通の人でも持っています。縁起をかつぐというのも一つの強迫症状ですが、それが日常生活に影響がなければ全く問題になりません。抑うつ感も多少みんな持っていますが、病的な抑うつ状態に陥った場合をうつ病と言います。

 外科領域の癌は明らかに異常なものですから切除してしまいますが、精神科の疾患は、例えば神経症は不安が非常に高じた状態をいうのですが、不安そのものは人間ならある程度持っています。むしろ不安の全くない人間のほうがおかしいので、その量的な兼ね合いが問題で、どこからが異常でどこまでが正常かという境目がはっきりしないのが精神疾患の一つの特徴です。ある程度のものは普通の人でも持っている症状と言えます。そのあたりが内科や外科のような他科の疾患と精神科の疾患との非常に大きな違いです。

 こだわりはある意味では大事ですが、それが過度になると治療しないといけない状況になります。今までこだわりの症状に効く薬はありませんでしたが、このSSRIにはかなり効果が期待できるようになってきました。

 パニック障害、いわゆる自律神経の発作です。突然動悸する、めまいがする、呼吸困難に陥る、またそのような症状が出るのではないかと不安になって外出もできない。このような症状をパニック障害といいます。

 PTSD(心的外傷後ストレス障害)はご存じですね。阪神大震災の後や池田小学校事件の後など、衝撃的な惨状を見てトラウマになってPTSDになります。

 社会不安性障害は昔でいう対人恐怖症です。見知らぬ人の前でしゃべれない、見知らぬ人と一緒に食事ができないという恐怖症状にもSSRIは効くと言われています。この症状は今の若い人たちの間に結構多くなっています。

 PMDD(月経前不快気分障害)は女性だけですが生理前の不機嫌症にもSSRIが効きます。生理が始まると服用をやめて次の生理の1週間ほど前に服用を始めます。生理前にいらいらするというのはかなり頻度の高い障害です。このような症状にも効くと言われています。

 ( slide No. 24 )  もう一つ、SNRIに分類されるうつの治療薬があります。SSRIほど広い適応症を持っていません。これも従来の抗うつ薬に比べて副作用が少なく、しかもSSRIよりも抗うつ効果が強いと言われています。トレドミンという薬が2年前に市場に出てきました。もう一つVenlafaxine という薬があります。この薬はアメリカで非常に多く処方されており、我々も期待している薬です。このように抗うつ薬による薬物療法もここ2、3年で様相が変わってきて、飲みやすくなってきています。

 ( slide No. 25 )  ただ人間はなぜうつ病になるのかはっきりわかっていません。脳内物質が関係しているであろうと言われています。喜怒哀楽にかかわるのはセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンの3種類の物質が関係しているだろうと言われていて、この3つをうまく調整できるような薬の開発が今後とも期待されています。この図は極めて単純な分類ですが、ノルアドレナリンは覚醒に関係し、セロトニンは衝動に関係し、ドパミンは快楽に関係しています。セロトニンが減ると衝動性が高まります。ドパミンがふえると快楽が増します。ノルアドリナリンがふえると覚醒度が増します。SSRIはセロトニンに特化した薬で、SNRIはセロトニンとノルアドレナリンに関係します。

 ドパミンは覚醒剤との関連もあり、覚醒剤はドパミンを急速にふやすことで、至福感が獲得できるのでやってしまいます。精神分裂病の病態も一部ドパミンと関係があって、ドパミンがふえて幻覚妄想が出てきます。だから覚醒剤を打ちすぎるとドパミンが悪さをして幻覚妄想が出ます。ドパミンは非常に注意すべき物質で、覚醒剤がだめだというのはここに原因があります。気持ちいいというだけであと何もないといいのですが、気持ちよさを求めて何回もやると、妄想が消えなくなったり一日中幻聴が聞こえるようになります。最終的に廃人になるケースもあります。

 いま覚醒剤が非常にはやっています。昔は注射でしたが、最近の覚醒剤は銀紙の上の乗せて下からライターで熱して煙を吸うだけという簡単な方法が吸収できるようになっています。1回数千円で吸収できるようです。最初は眠気覚ましとか集中力を高めるということで友達に誘われて軽い気持ちで試してみるのですが、それで深みにはまってしまうケースが多いのです。

 ( slide No. 26 )  睡眠薬は飲めばその日から効果が出て眠れるのですが、抗うつ剤は効果が発揮されるのに10日から2週間かかります。何故、効果が出るまでに時間がかかるのは分かっていません。その日に飲んで次の日にはよくならないと言われても困ります。最低2週間は文句言わずに飲んでくださいと事前に説明するのですが、それぐらいしないと効果が出てきません。それが今の抗うつ薬の一つの限界にもなっています。

 ( slide No. 27 )  抗うつ薬がなぜ効くかというと、神経の細胞と細胞の間のセロトニンがふえることによって効果が出ると言われております。

 ( slide No. 28 )  従来の薬では口渇、便秘、振戦は非常に大きな問題でしたが、新しいタイプの薬はかなり進歩して副作用の発現頻度がかなり減っています。めまいも眠気もどれもだいたい低くなっています。

 ( slide No. 29 )  抗うつ薬としてSSRIとSNRIがあるということを覚えておいてください。この2つは商品名ではなくて薬理学的に分類したグループの名前です。両者とも抗うつ効果があります。新しいタイプの薬で、SNRIのほうが若干新しい。SSRIはうつ以外に強迫神経症、PTSD、対人恐怖、生理前の不機嫌症などかなり広い症状に効果が期待できます。

 ( slide No. 30 )  抗うつ効果はSSRIよりSNRIのほうが少し強い。他は専門的ですので省きます。

 抗うつ薬は確実に徐々に進歩しています。かなり進んできましたが、それでも改善すべき余地はあります。うつ病は非常に頻度の高い疾患です。優れた薬物も開発されてきたので、できるだけ早期に受診して安心して治療を受けていただきたい。

 どうもご静聴ありがとうございました。

 

 質 問  うつ病は遺伝的にはどうでしょうか。隔世遺伝もありますか。もう一点、職場や家庭内のような自分の環境の周辺にうつ病の同僚、先輩、部下、家族等がいたときに、しっかりしろと発破をかけるような表現で従来は鼓舞していたと思いますが、最近はそうでもないと聞きます。どのように対応すればいいのでしょうか。

 木 下  精神疾患と遺伝は昔から言われていますが、特定の神経疾患のように決まった原因遺伝子は見つかっていません。うつ病にかぎらず分裂病してもそうです。確かに一卵性の双子のケースで分裂病を片方が発症すると片方も5割くらい発症すると言われています。親が分裂病だと子供が発症する確率が高いとも言われています。多因子遺伝という言われ方で近親者にいると多少高くなる傾向はあります。うつに関しても多少その傾向があると思います。躁うつ病になるとその傾向は少し高くなります。ただ単独の遺伝子が見つかって確実に引き継がれていくというものではありません。

 励まし云々ですが、うつ病の方には励まさないほうがいいです。薬物治療をしながら、静かに見守って休養をさせることです。

 質 問  色盲は隔世遺伝と言われていますが、うつ病はどうですか。

 木 下  10人に1人がうつ病になると言われているので、そうなるとほとんどの方がうつ病になってしまいます。そういうことはありません。

 質 問  内科や外科ではけがが治ってあるいは風邪が治って治療が終わったことがわかりますが、精神神経科の病気ではこれで完全に治ったというのが本人にもなかなかわかりにくいし、先生も完全に治ったから通院しなくてもいいよとなかなか言いません。うつの症状を説明されましたが、私も当てはまって神経科に通って服薬しています。その場合、いつになったら卒業できるのでしょうか。治ったとわかるのでしょうか。本によると、2、3カ月間薬を服用すると完全に治って、うつを卒業して神経科と縁が切れると書いています。完全な精神病ではなくてうつ傾向のある場合、安定剤とか入眠剤とかSSRIをいつまで服薬すればいいのか、そのへんがわかりません。

 SSRIは性機能障害があると説明されました。そんな副作用が何年も出ていると、治療が終わっても症状が残ってしまうのではないかと思います。

 SSRIよりSNRIのほうが抗うつ効果が高いと聞いていますが、どちらがいいのでしょうか。

 木 下  確かに数量化されたデータが精神科の場合非常に少ないので、正常値に入った入っていないとはなかなか言えません。難しいと思います。怒られるかもしれませんが、我々医療者サイドから言うと、今までの経験に根ざした部分で判断しています。それと患者さん自身の自己判断とのせめぎあいでしょうか。両者の意見がたどりつくところで判断しています。長引くケースはその患者自身の性格にも影響を受けている場合が多く、我々が診ているとよくなっているのに本人がよくなっていないと言えばずっと続きます。だから駆け引きみたいなものがあり、ある意味で不明瞭さは確かに残ります。それが心を扱う科のどうしようもない部分だと思います。

 中等症までのうつならSSRIでもSNRIでもどちらでもいいと思います。重症になるとSNRIのほうが若干抗うつ効果は強いという感じがします。

 性機能障害は欧米でよく言われていますが、そんなに高いのでしょうか。というのはうつ病自体がその意欲をなくする疾患ですから、性欲が落ちたということを薬の副作用としてとららえるのは難しいと思います。確かに多少はあると思いますが。日本人を対象にそういうリサーチを我々はしていますが、(男性の場合は女性ホルモンがふえるらしいですね。)そういう訴えは日本ではほとんど聞きません。例えば射精時間が遅延するというデータは報告されています。特に paroxetine は性機能に及ぼす影響が強いという報告はありますが、現時点では問題になっていないと思います。今後服用期間が長引けばその問題が出てくるかもしれません。ただ従来の薬に比べると確かに進歩した薬だと思います。