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関西医科大学創設70周年記念・市民連続公開講座
「開講の辞」
関西医科大学学長 田代 裕

 市民公開講座を開く企画をしましたところ、非常にたくさんの希望者がございまして、本日はこうして多数のご出席をいただけるということは、われわれにとって非常に大きな喜びでございます。初めにこういう講座を開催いたしました趣旨をご説明したいと思います。

 私どもの大学の前身である大阪女子高等医学専門学校ができましたのが昭和3年でございます。今年でちょうど70年になり、今年の6月27日に記念式典を開きました。そしてそれを記念していろいろな行事をやろうということになり、そのうちの1つが公開講座でございます。公開講座にも3つございまして、高校生を対象にした講座であるとか、8月に守口市エナジーホールで公開講座を開きました。そしてきょうからの4回連続講座がございます。

 最近、皆さんの健康に関する関心が高まってまいりました。それを考えてみますと、一つには、非常に長寿社会になって平均年齢が80歳を超えるということになりましても、やはり長生きしただけでは意味がなので、健康でかつ楽しい人生を送るということが必要かと思います。そのためにはやはり医療・医学的ないろいろな知識を身につけて健康を保つようにしないといけないということがあるかと思います。

 もう一つは随分医療が変わりまして、お医者さんに診ていただきますと「これでよろしいか」とか「こういう手術の方法がありますが、どれを選択されますか」ということを近頃聞かれるようになりました。これをインフォームド・コンセントと申しておりますが、このときにはやはり患者さんご自身にある程度病気のことを知っていただかないと、どういうふうな判断をくだしていいか困る場合があると思います。そういうことにも少しお役に立つのではないと思います。

 われわれ人間というものは万物の霊長と申しますが、すべての生き物の中の最高の傑作でございます。私はこの医学を勉強して50年になりますけれども、今でも医学がおもしろくておもしろくてしょうがない。人間の体というはすばらしい機能・構造を持っております。それを是非ご理解いただいて、楽しく医学を勉強していただいたらどうかと思っております。

 4回の連続講座ですから、これは市民大学と申していいかと思います。できるだけわかりやすいお話をしていただけるようにお願いをしております。もし難しいことがございましたら、どうぞ手を挙げて「その意味はどういう意味ですか」とご質問いただいて結構だと思います。できるだけわかりやすい話をいたしますので、どうぞ最後の講座まで聴講していただきたいと思います。

どうもありがとうございました。

「がんの予防と治療(前立腺癌)」松田公志泌尿器科学教授
「骨髄移植と臓器移植」池原 進第1病理学・移植センター教授
「アトピー性皮膚炎」堀尾 武皮膚科学教授
「神経症」木下利彦精神神経科学教授


この講演記録は、市民ボランティアの方々が録音から起こした筆記録のディジタルファイルをもとに作成されたものです。
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